XAMPPで複数のPHPバージョンを切り替えて使う方法には2種類あって、XAMPPポータブル版を使用する方法がオススメである、と以下の記事で書きました。
しかし「ポータブル版」と聞くと、「何か使えない機能があるのでは?」と多少不安になってしまうのではないでしょうか?
XAMPPの通常版(インストール版)とポータブル版の機能の違い、ポータブル版では使用できない機能を調べてみました。
XAMPP 8.2.12
確認結果
- XAMPPポータブル版では「FileZilla」が使えません。
- XAMPPポータブル版では「Mercury」が使えません。
- XAMPPポータブル版のApacheには「mod_version」モジュールが読み込まれていません。
FileZilla
ポータブル版のXAMPPでは、コントロールパネルの”FileZilla”のスタートボタンが無効になっていて、起動できません。
XAMPPに搭載されている”FileZilla”は、FTPサーバーソフトです。この機能を使用すると、同一LAN内にある他のパソコンのFTPクライアントソフトから、あなたのパソコンにFTP接続が可能になります(設定を間違えると、ちょっと恐ろしい)。もし、自分のパソコンに、他のパソコンからファイルをアップロードしたりダウンロードしたりする必要が無ければ、FileZillaは使えなくても構いません。
Mercury
ポータブル版のXAMPPでは、コントロールパネルの”Mercury”のスタートボタンが無効になっていて、起動できません。
“Mercury”は、メールサーバーソフトです。XAMPPで動作しているウェブサイトやシステムから送信されたメールを、他のSMTPサーバーに送信することができたりします。しかし「メール送信のテストをしたい」のであれば、他の方法もありますし、最近はSMTPサーバー側のセキュリティー設定が厳しくなっていることもあるので、「Mercuryが絶対に必要ということは無いんじゃないか」と思います。
“mod_version”モジュールが読み込まれていない
“mod_version”はApacheのモジュールで、「”httpd”のバージョンの違いによる設定を可能にする」モジュールです。ウェブの制作・開発者が、「この設定が無いと困る」なんてことは、まぁ、まず無いんじゃないでしょうか。
本日時点で確認できたのは以上です。ざっと確認した程度なので、もしかしたら、他にもあるかもしれません。